夏の暑さから逃れ、心洗われるような自然に浸りたい。そんな願いを叶えてくれる場所が、すぐそこにあります。都心からのアクセスも良く、手軽に大自然を満喫できる避-涼地、それが「奥日光」です。
今回は、湯元温泉から始まり、雄大な滝や静寂の湿原、そして美しい湖を巡る、奥日光のゴールデンルートをご紹介します。この記事を読めば、きっとあなたもカメラを片手に、次の週末にでも訪れたくなるはずです。
奥日光おすすめモデルコース:自然のグラデーションを体感する
このコースの魅力は、湯ノ湖から中禅寺湖へと水が流れる高低差を、自らの足でたどりながら、多様な自然の表情に出会えることです。
コース概要:
湯元温泉 → 湯ノ湖 → 湯滝 → 戦場ヶ原 → 竜頭ノ滝 → 中禅寺湖 → 華厳の滝
【旅の始まりは癒やしの温泉地:湯元温泉】
旅のスタートは、奥日光の最深部、静かな空気に包まれた湯元温泉から。白濁の硫黄泉が旅の疲れを優しく癒やしてくれます。ここから、美しい湯ノ湖の湖畔を歩き始めましょう。
【静寂の湖畔と可憐な野鳥:湯ノ湖】
湯ノ湖の周りには遊歩道が整備されており、穏やかな湖面を眺めながらのんびりと散策ができます。春から夏にかけては、多くの野鳥がさえずり、バードウォッチングに最適です。



【豪快な水の競演:湯滝】
湯ノ湖の水が、高さ70m、幅25mの岩壁をダイナミックに流れ落ちるのが湯滝です。観瀑台に立つと、水しぶきがミストのように降りかかり、その迫力に圧倒されること間違いなしです。


【神々の戦いの舞台:戦場ヶ原】
湯滝からさらに下ると、目の前に広大な湿原、戦場ヶ原が広がります。かつて男体山の神と赤城山の神が争ったという伝説が残るこの地は、現在では数多くの高山植物や野鳥の宝庫です。


湿原の向こうにそびえる男体山。神話の時代に思いを馳せてみては。

悠々と大空を舞うミサゴ。運が良ければ狩りの瞬間に出会えるかもしれません。

【優美な流れに心奪われる:竜頭ノ滝】
戦場ヶ原を抜け、中禅寺湖へと注ぐ手前にあるのが竜頭ノ滝です。210mにわたって岩場を流れ落ちる渓流瀑で、その名の通り、竜が天に昇るかのような勇壮さと優美さを兼ね備えています。


【旅のクライマックス:華厳の滝】
そして、旅の締めくくりは、日本三名瀑の一つにも数えられる華厳の滝。中禅寺湖の水が、高さ97mの断崖を一気に流れ落ちる様は、まさに圧巻の一言。自然が創り出した壮大なアートに、言葉を失うほどの感動を覚えるでしょう。




奥日光の歴史:信仰と自然が織りなす物語
奥日光の歴史は古く、奈良時代にさかのぼります。782年に僧・勝道上人(しょうどうしょうにん)が男体山を開山し、日光山信仰の礎を築きました。江戸時代には、徳川家康を祀る日光東照宮が建立され、日光は幕府の聖地として、また庶民の信仰の対象として大いに栄えました。
明治時代以降は、その美しい自然が海外にも知られるようになり、多くの外国人が避暑に訪れる国際的なリゾート地として発展しました。中禅寺湖畔には各国の大使館別荘が建てられ、今もその面影を残しています。
アクセス情報
【公共交通機関でお越しの方】
都心から奥日光へは、東武鉄道と東武バスを利用するのが最も便利です。
- 電車: 東武浅草駅から特急スペーシアまたはリバティで「東武日光駅」へ(約2時間)。
- バス: 東武日光駅から東武バス湯元温泉行きに乗車。
★ お得なフリーパス情報!
今回ご紹介したコースを巡るなら、「湯元温泉フリーパス」が断然おすすめです!東武日光駅から湯元温泉までのバスが2日間乗り放題となり、個別に切符を買うよりもずっとお得です。
詳しくは公式サイトをご確認ください:https://www.tobu-bus.com/pc/service/ticket/nikko.html
【お車でお越しの方】
東北自動車道「宇都宮IC」から日光宇都宮道路に入り、「清滝IC」で降ります。そこから「いろは坂」を上り、奥日光エリアへ。
※紅葉シーズンは大変な混雑が予想されますので、公共交通機関の利用をおすすめします。
おすすめの宿と温泉
【宿泊】日光の四季かなでる宿 森のうた
もし奥日光で一泊するなら、ぜひおすすめしたいのがこのお宿。特筆すべきは、その食事の美味しさです。シェフが腕を振るうフランス料理は、旅の思い出をより一層豊かなものにしてくれるはず。まさに絶品です。
【日帰り温泉】中禅寺金谷ホテル
コースの途中で汗を流したくなったら、中禅寺湖畔に佇む名門「中禅寺金谷ホテル」の日帰り温泉へ。歴史あるホテルで、優雅なひとときを過ごせます。
いかがでしたでしょうか。
豊かな自然と、そこに息づく歴史や文化。奥日光には、訪れる人々を魅了してやまない、奥深い魅力が詰まっています。この夏はぜひ、心と体をリフレッシュする旅に出かけてみてください。
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